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2012.09.08

【活動報告】第11回 南三陸・歌津 農業で被災者雇用応援プロジェクト

9月1日(土)-2日(日)に、第11回目となる「農業で被災者雇用応援プロジェクト」を開催しました。
前回に引き続き、南三陸町歌津地区の農家、小野花匠園さんで新たな菊畑の開墾作業をお手伝い。
今回も20名という多くの方に参加していただきました!

まずは、町の中心地区である志津川の被害状況を見学します。

旧防災対策庁舎は、震災から1年半が経つ現在でも、当時の記憶を残して時間が止まってしまったようです。
参加者の皆さんは、津波の脅威を肌で感じているようでした。
亡くなった方を悼み、復興を願って静かに祈ります。

志津川中学校近くの山の中腹から、地域を南東に見下ろします。
今は緑の草ばかりの土地と、ガレキの山が見えますが、かつては美しい街並みを望むことができました。
地元の方には「ボランティアに来てくれる人には、津波で傷ついた南三陸しか見てもらえない。それが悔しい。美しかった南三陸も知ってほしい」という思いもあるそうです。かつての街並みを映した写真を見た参加者の皆さんからは「こんなに街が広がっていたんだ…」という驚きの声が上がっていました。

午後からのパワーを使う作業に備え、さんさん商店街(志津川地区の復興商店街)でお昼ご飯(^_^)
南三陸の美味しい海の幸がぎっしり詰まった海鮮丼をいただきます。写真は「松原」さんの海鮮丼です。

小野花匠園さんに到着後、小野さんのお話しをお聞きします。
素朴な口調で、震災以降取り組んでこられた活動や、これからの目標について話していただきました。
今回の開墾作業が、菊の出荷量拡大につながり、地元の被災者雇用につながると聞いて、参加者の皆さんもやる気マンマンです。

これが、開墾をお手伝いした土地です!
畑として使えるようになれば、小野花匠園の菊畑全体の約4分の1を占める大きさになるそうです。
とにかく広大!

まずは、人の背丈ほどにまで伸びた草を刈り取っていきます。
花匠園の従業員の皆さんに教えてもらいながら、草刈機を手に持つ参加者の皆さん。


これが結構難しいんです(^_^;)
僕たちがお手伝いした場所と、花匠園の皆さんが作業した場所では、刈り取り後の「美しさ」が全然違います。
「プロ」の皆さんの手つきはやはりさすがです。
それでも、真剣に、丁寧に、雑草の片づけをお手伝いしました。

ものすごい団結力と効率の良さで、みるみる荒地が片づけられていきました。
1から新しいものを作りあげていく過程に関われることは、何だかワクワクします。
きれいになった土地を見て、自然と笑顔になってしまいます。
この日は大きな雑草を刈り取るまでの作業でしたが、今後本格的な開墾をして、畑として使えるようにしていくそうです。
来年のお盆の出荷シーズンのころには、一面に菊の花が広がっています。

2日目は、場所を移して新たな作業をお手伝い。
今年菊の出荷を終えた畑の片づけをしました。
新たなシーズンの菊栽培に向けた第一歩に関わります。

畑一面にかけられたネットと支柱を取り外していきます。
地面に残された菊の茎の切れ端を片づけていきます。
今回はお天気に恵まれ、2日間とも強い日差しの中での作業でした。

地面のビニールシートをはがしていきます。
ほとんどの方が昨日出会ったばかりなんですが、もうかなりの団結力です!
終了ぎりぎりまで、皆さん少しでも作業を進めようと頑張り、
作業開始前からは想像もできないくらいきれいに片付きました。

作業の合間には、小野さんや花匠園のスタッフの皆さん、参加者の皆さんが入り混じって会話が弾み、楽しそうな笑い声が絶えない和やかな雰囲気でした。
こういった新たな人と人のつながりができるからこそ、それが嬉しいからこそ、また南三陸に、小野花匠園に来たくなるのかもしれません。それぞれの場所に居ても、一つの想いのもとにつながっていられる小野花匠園や南三陸のファンの輪が、さらに広がったことを実感した2日間でした。

皆さん、ありがとうございました!

(下澤大祐)

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