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2013.02.15

復興応援団大感謝祭 in渋谷 レポート!

こんにちは、復興応援団東京事務所の佐藤です。

1月18日(金)に『復興応援団大感謝祭!』と題し、渋谷『Casa Asteion』にて、東京では初めてのイベントを開催しました。参加者はおよそ70名。遠くは長野や茨城からも駆けつけていただきました。

いつも南三陸町でお世話になっている小野花匠園の小野政道さんと金比羅丸の高橋直哉さんをゲストにお招きして、今後のチャレンジについてじっくり語っていただいたり、復興応援団の活動についてのご報告などもあわせて約2時間、皆さん久しぶりの再会で思い出話に花が咲き、あっという間に感じられるほど大変盛り上がったイベントとなりました。
また、直さんの生わかめや小野寺さん(マスタッシュ アンド ビアド(M&B)という組織で南三陸の商品を作成されています)のトレーナー、カレンダーなど直売会も行い、生わかめは53食、即時完売するなどこちらも大盛況でした。

今回ご都合つかなかった方のために、簡単に振り返ってみたいと思います。

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まずは、復興応援団代表である佐野さんより乾杯のご挨拶。前日に雪で足を滑らせ、腰椎を剥離骨折したとのことで、この話題で掴みはOK^^

しばしのご歓談後、復興応援団で南三陸プロジェクトを担当している琴音ちゃんより、「南三陸の過去と今」、「復興応援団のこれまでの活動」について南三陸町の被災前後の写真やプロジェクトの様子などスライドを見ながら報告させていただきました。南三陸町だけで死者行方不明者あわせて1000人弱、人口も統計上だけでも2000人近く減少しており、ここ最近はどこまで住民が減ってしまうのか心配する地元の声をよく耳にするそうです。
復興応援団のプロジェクトも数えてみると既に42プロジェクト、参加人数も延べ541人にのぼります。そして何といってもリピート率が24%ととても高いですね。おかげさまで少しずつではありますが、南三陸のファンが確実に増えていると実感しています。

続いて佐野さんより復興応援団の今後のチャレンジについてお話させていただきました。復興応援団は2013年、3つのチャレンジをしていきます。

① 戦略的ツアーの設計:
地元の担い手さんの事業計画に基づきこれを支援できるよう、戦略的にツアーを作っていきます。例えばツアーに参加していただく皆さんと一緒に小野花匠園のトマトのブランディングや商品開発について一緒に考えたり、金比羅丸のツアーでは「手ぶらでフィッシング事業」や「ホタテのオーナー制度」の作り込みなどに関わっていく予定です。

② 復興応援団のツアー参加者のコミュニティづくり:
今後このような東京でのイベントを隔月で行っていきます。参加者同士のコミュニティを作ることにより、首都圏と被災地への「人」の流れ・うねりを双方向で作り、また小野さん、直さん等、被災地の担い手をお招きし、ツアーへのお誘いや商品マーケティングの機会としていきます。

③ 民宿を建てます:
南三陸のファン作り、南三陸の資源・付加価値を高め、復興を支えていくための拠点として民宿を建て、南三陸町の交流人口をさらに高めていきたいと思っています。さらに、民宿づくりツアーの企画・運営なども始めていく予定です。

東北の復興、再生は「今」「これから」が本当に支援が必要な時期です。是非皆さんと一緒に、できる事を楽しみながら継続して行い、被災地に人の力を送り続けたいなと思います。

そして最後の企画として、今回ゲストとしてお呼びした小野花匠園の小野政道さんと金比羅丸の高橋直哉さんに今後、どういうことにチャンレンジしていくおつもりかお話を伺いました。

小野花匠園さんは発災から1年半、農業に携わったことのなかった被災者を中心に雇用してきましたが、今後は農業大学を卒業した若者の雇用を増やし育てていきたいと考えています。そしてこの若者たちと一緒に菊・トマトのほか、新しくイチゴの栽培に挑戦しようと、ハウス建設を予定しているそうです。また、従来からの菊・トマトについても「短茎菊」の栽培により、今までよりも短い期間、狭い土地で多くの菊を栽培したり、トマトについても糖度の高いトマトやツアー客向け限定のトマトを栽培するなど、ラインナップの拡充を考えています。ツアー客限定のトマト、その名も「ぷちぷよ君」早く食べてみたいですね^^

金比羅丸の直さんは「牡蠣」、「帆立」、「わかめ」で生計を立てている漁師さんですが、発災後は養殖棚が壊滅し、しばらくは別の仕事で生活をつなぎとめていました。しかし、少しずつ漁師の生活に戻ってみて、あらためて海産物の豊かさ、海の素晴らしさにふれるうちに、「海からちゃんと稼ぎたい」「若い世代に繋ぎたい」という思いが大きくなっていったそうです。より多くの人に海の素晴らしさに触れてほしいということで今年は「手ぶらでフィッシング」という初心者でも楽しめる釣り事業・漁業体験事業を本格的に始める予定です。また「帆立のオーナー制度」も始めます。オーナー制度は発災後、色々なところで取り入れられていますが、何年か先に送られてくるのを待つといった形のものも多く、直さんとしては、帆立から生えてきた草を取り除くといった手入れから関わってもらい、自分で育てた帆立を食べてもらうといった形を目指しているそうです。みなさんも南三陸の海で直さんと一緒に“マイホタテ”を育ててみてはいかがでしょうか?

・・ということで約2時間、あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、南三陸の状況、そこで頑張ろうとしている担い手さん達の思い、復興応援団の目指すところなど、参加者の皆さまに伝わったでしょうか?

このイベントを通じて、これまで「他地域⇒被災地」という一方通行の応援だけではなく、これからは「被災地⇒他地域」という双方向の流れも大事だなと強く思いました。そして何よりも小野さんも直さんもご家族を連れて東京に遊びにいらして、本当に楽しそうにされていたのを見て嬉しく思いました。
今後も隔月で東京でのイベントを開催する予定ですので、またみなさんで一緒に東北を、南三陸を盛り上げていきましょう!

(佐藤秀一)

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