こんにちは!復興応援団学生スタッフの済渡です。
3月29、30日に福島で行われた復興応援スタディツアーのスタッフとしてコーディネートなどのお手伝いとして参加してきました。
このツアーは一般社団法人のBridge for Fukushimaの協力のもとで実現。さらに、今回”なりきりディスカッション”を企画してくれた県立福島高校2年生も参加してくれました。
参加者は、高校生33人、大人9人の42名。とても賑やかで、充実したツアーとなりました。
参加者の高校生たちは愛知県から高校生フェスティバルから選抜された高校生で、ツアーの資金調達を自分たちで行ったそうです!
ツアー一日目。愛知の夜行バスから揺られてきた高校生たちは福島駅に到着。バスを乗り換えて、スタディツアー開始です。
バスの中で大震災の概要、福島の現状についてレクチャーを受けました。(線量計を持参してくる学生もいました!)
除染情報プラザでは、高校生たちは原発、放射能、除染について学びました。そして原発被害にあった青木さんの体験談。
放射能の目に見えない恐怖。解明しきれてない現実。そこから、出産を迷ってしまった青木さん。“原発“”放射能“、震災のもたらした問題の深刻さを受け止めました。
土湯温泉に移動し、昼食。
福島の高校生10名と合流しました。
つぎは土湯温泉復興PJT視察です。
硫黄のにおいが立ち込める源泉付近で、愛知の高校生は福島高校生から説明をうけました。源泉の地熱を利用したミラクルフルーツの栽培。ビニールハウスはとても暑かったです。
次に、石橋先生による講義が行われました。国会事故調報告書、原子力災害が福島に与えた影響。参加者たちは、メモをとり真剣に話をきいていました。『わかりやすいプロジェクト』の東京の高校生も加わってのディスカッション。
“あなたは未来何をしますか。”
この言葉を受けた高校生たちの意見交換では、高校生ならではといえる面白い意見がたくさんありました。
帰ってきた赤川屋。
サプライズで、愛知県の高校生たちから福島県の高校生たちにダンスの出し物。
最後はみんなで一緒に踊りました。そして、今日一日の振りかえりの時間です。私たち学生スタッフも振り返りに参加しました。
“実際の原発被害に遭った現地を見ていないから福島が被災地だという実感が持てない”と感想をもつ高校生が多かったようでした。さて、早くもツアー一日目はこれにて終了です。二日目は実際に原発被害の遭った土地を見て回ります。一日目と二日目では高校生たちにとって“福島県”に対する印象は変わるのでしょうか。
ツアー二日目。参加者一行はバスに乗り、原発の被害を受けた現地をフィールドワークします。
バスに揺られながら、相馬市に近づいていきます。
“あの黒いビニールは何ですか?”“この塀みたいなものって何?“
バスの中で飛び交う高校生たちの質問。
三年前の震災から復興の進んでない現状を目の当たりにした彼らは何を思ったのでしょうか。
次に、復光第一加工工場へ向かいます。
案内人は、高橋永真さん。新しい水産加工品の開発を行ったたり、相馬市の復興のパイプ役として活躍しています。
ここで、お土産を買うことができました。
お昼をとって、バスに乗り、和田さん宅へ。
途中、自分たち以外いない歩行者。時計の止まったままの建物。まるで、時間が止まったような不思議な空間を歩いているようでした。
和田さん宅に到着。
和田さんの実体験と復興に対する思いを受け止める参加者たち。原発問題の重さを実感しました。
そして、なりきりディスカッション
それぞれに与えられた役職になりきってのディスカッション。福島高校の学生が企画したものです。総理大臣、知事、環境省職員、東電の夫をもつ奥さん…など難しい役職を与えられながらも、高校生たちは役になりきって、レベルの高いディスカッションをしていました。私たちも、進行をお手伝いさせてもらいました。
各自割り当てられた職業の人になりきってディスカッションし、紙にまとめています。
まとめた意見を発表。
“原発をなくしてほしいと思っていたけど、なくなったら原発で働いている職員が困る。だから原発の問題は難しいと思った。“などなりきりディスカッション通して、震災を取り巻く職業の方々をいろんな視点から眺めることができたようでした。
時間が押したため、最後の振り返りはバスの中で行いました。
一泊二日。短くも中身の濃くなったツアー。
この二日間で、福島に対する印象が高校生たちの中でガラりと変わったように感じました。
到着した福島駅前。みんなで集合写真。
ハグしあう高校生たち。
一泊二日の復興スタディツアーお疲れ様でした!愛知、福島の高校生、ご父兄、教員の皆さまにとっていろいろと思いの詰まった重いツアーになったようでした。 以上が活動報告です。