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2014.05.25

【活動報告】高校生スタディツアーin南三陸

こんにちは

復興応援団学生スタッフの馬場です。

今年3月29、30日に、愛知県の有志の中学生・高校生ら対象の復興ビジネススタディーツアーが行われました。ツアー先は南三陸と福島県の二つ。どちらのツアーも参加者は40名を超え、南三陸ツアーには中高生だけでなく、先生とママさんも参加してくださいました。

私は南三陸のグループに回り、復興応援団代表の佐野さんや参加者の方々のサポート&アシスタント役をつとめました。 今回のツアーのテーマは「チャレンジャー巡り」。南三陸の現状を見たり地元のチャレンジャーの方々の話を聞いて、彼らが何を感じどう考えたかを見ていきましょう。

仙台駅を出発して初めに向かったのは戸倉中学校。震災当時のままの校舎を驚きと関心の目を持って見つめていました。佐野さんの説明に皆さん真剣でした。

続いて防災対策庁舎へと行き、建物の残存の是非で分かれる地域住民の想いや周辺環境の現状を知りました。積極的に質問する生徒の姿も。

志津川中からは国の復興事業で変わり行く南三陸の風景を望みました。震災前の風景写真との違いでその大きな変化に感じたものとは。

震災のつめあとを見た後は、復興を進めようと奮闘する地元のチャレンジャーのもとへお話を伺いに行きました。

まず最初に向かったのは南三陸町入谷地区にある宿泊研修施設「いりやど」。ここでは、災害の現場と豊かな自然環境を通して若い世代がこれからの時代を生きる力を見つけるきっかけ作りを目的とし、会議、研修、会食、一般宿泊などができます。

いりやどに着くと、この日の晩に語り部をして下さる、高校生の佐藤美南さんとご対面。彼女は語り部団体「まずもって、かだっからきいてけさいん」のメンバーの一人です。
「まずもって、かだっからきいてけさいん」とは方言で「ひとまず、お話をするので聞いてください」という意味。話を聞いてから町を見るのと聞かないで見るのでは、全く違う景色が見えるという思いから名付けられたそうです。

美南さんとは一緒にお昼を食べてすぐに打ち解けていました。

昼食ではタコの入ったタコカレーをいただきました。おいしいと高評価!


昼ごはんのあとは、いりやどの館長さんのプロジェクターを使った講演会。


いりやどを出ると歩いて5分ほどでYes工房へと向かいました。震災後たった3名からスタートしたこの工房では、志津川の名産品であるタコをモチーフにした「オクトパス君」が製作されています。この工房の名前には「Yes=はい」の意味から”はい”と返事をして前に進もうという意気込みがあります。

中に入るとたくさんのオクトパス君グッズであふれていました。みんな興味津々。オクトパス君は、置くとパスする、合格するという願いの込められたありがたいタコさんなのです。オクトパス君のご利益にあやかりたいと受験を控えた生徒さんはオクトパス君をお守りに買っていきました。

次にいつも復興応援団でお世話になっている、小野花匠園の社長、小野さんのもとを訪れました。小野さんは農業を企業化した訳を語って下さいました。 熱意溢れるお話のあとには、なんと、苺をいただきました。摘みたての苺はうまいうまい!ごちそうさまでした。

                                                             

続いて宿泊先の清観荘がある泊浜へと向かい、こちらも復興応援団でいつもお世話になっている、イケメン漁師こと高橋直哉さん(通称:なおさん)に会いに行きました。なおさんからはわかめの養殖などについてお話していただきました。購入したばかりの「うみなかみるぞう君」を団スタッフが操作して、海中を覗いてみると…!? うにが見えたそうです!


夜、美南さんの語りが始まりました。避難していた当時の心境や家族と再会したときの感動が切々と伝わり、彼女の体験が映像となって頭に入ってきたことを覚えています。生徒さんからはいくつか質問が出ました。

さて、一日を通して自分たちが“いまできること”についてのワークショップが始まりました。どの班もなかなか意見が出なかったり整理できなかったりと頭を悩ませ苦戦していました。 発表はみんな緊張した様子。“いまできること”が教科書的で個性がないとママさんや佐野さんから指摘をうけ困惑してしまいました。 翌日のワークショップの課題となりました。

二日目は、なおさんと一緒に漁業体験。雨風が強い悪天候の中での作業となりました。
体験内容は塩蔵わかめ作りと漁船に乗って養殖されているわかめを見ることでした。

初めての塩蔵わかめ作りにみんな夢中です。

獲れたてのわかめのしゃぶしゃぶの味は格別!

漁船で沖まで行き、養殖中のわかめを海から揚げて見せていただきました。私もなおさんのサポートをしつつ初の漁業体験を楽しみました。

わかめ詰め放題。欲張り過ぎて袋が破れそう~。

最後になおさんのお父さんが獲れたてのカキを振舞ってくださいました。皆さんありがとうございました!

お昼を済ませたあとは第二のワークショップがスタート。一回目の反省を活かし、自分らしさを大切に各々が‟いまできること”を話し合いました。 私たち学生スタッフも混ざり、話し合いの進め方などのアドバイスをしました。

そして、いよいよ発表のとき。自分らしさが出ていて大変良い発表になった、と佐野さん、ママさん。
生徒の皆さん、がんばりました!

ワークショップが長引いたため当初の予定を変更して、さんさん商店街にはよらずに仙台へ。仙台駅についてからは、参加者の皆さんは新幹線が来るまで駅周辺を観光したようです。

私はこのツアーを通していろいろと考えさせられました。生徒の考えの刺激が大きかったと思います。 南三陸の多くのチャレンジャー達との交流や農業・漁業体験。とても有意義な二日間でした。皆さん、本当にお疲れさまでした!

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