こんにちは。学生スタッフの早乙女です。

5月23日から24日にかけて、花王様のスタディツアーにスタッフとして参加しました。
このスタディツアーは花王の社員向けのプログラムです。今回は、首都圏のみならず、栃木県から愛知県まで様々な事業所から26名が参加されました。
「被災地に行こうと思っていたがなかなか行けなかった。」
「今まで募金や商品購入を通じて支援してきたが、他の形で支援したい。」
など、皆さん様々な動機を持って応募されたそうです。

初日の午前中は、戸倉中学校や南三陸防災対策庁舎など、津波の爪痕が残る場所•施設を見学しました。
その中で、私が最も印象に残ったものは、国道に立てられた「ここから過去の津波浸水区間」の標識です。海が全く見えない場所に立てられていました。「こんな内陸にまで津波が来たのか」と、参加者からもどよめきがおきました。津波の恐ろしさを感じました。

震災が起きた3月11日から時が止まってしまったかのような戸倉中学校、多くの方が亡くなられた防災対策庁舎――あまりの悲惨さに言葉を失いました。

そのような中でも復興に向けた工事は着々と進んでおり、防災対策庁舎の周りにも盛り土がされていました。

悲しい出来事が起こった南三陸町ですが、震災に負けずに頑張っている人がたくさんいます。

今回はその中の一人、株式会社小野花匠園の小野政道さんのもとを訪れました。

小野さんは震災前は家族経営の農家でしたが、震災後は雇用を増やすために株式会社小野花匠園を設立しました。コンビニでの直販を始めたりネット販売を行うなど新たな取り組みを始め、多くの雇用を生み出してきました。
また、今までに多くの農作業ボランティアを受け入れており、私たちもボランティアとしてハウス内の草抜き、マルチはがし等を行いました。

このような作業をボランティアが行うことで社員やパートに時間の余裕が生まれ、研修に行ったり商品開発に時間をあてることができます。ボランティアの存在が大変役に立っているそうです。

一日目の作業の後には懇親会を行いました。小野さんも参加されて、参加者は作業のときに聞けなかった話を熱心に聞いていらっしゃいました。

翌日は『はるちゃんトマト』の収穫とハクビシン対策の柵づくりを行いました。

はるちゃんトマトはとても甘いのが特徴で、参加者の方もその美味しさに感動していました。

この2日間は真夏のような暑さでしたが、参加者の方は楽しそうに作業を行っていました。大人数でやったので作業も早く終わり、小野さんも驚いていらっしゃいました。

作業後は振り返りを行いました。

「ふわっとした語り口だが、仕事や雇用について強い意志を持っている。優しさの中に心強さを感じた。」
と、小野さんの魅力を感じた人や、
「自分もお客様を第一にものづくりを行いたい」
と、小野さんから仕事に対する姿勢を学んだ人もいました。

また、
「実際に被災地を訪れ体験することが大切だと思った。他の人にもすすめたい。」
「今回だけにとどまらず、また小野花匠園で作業したい。」
など南三陸のファンになってくれた方もいました。

私たち復興応援団はプロジェクトを通して南三陸のファンづくりを目指しているので、そのような声が聞けて大変嬉しかったです。

小野花匠園の皆様、参加者の皆様、2日間ありがとうございました。