初めまして、1カ月間短期インターン生として復興応援団に携わる森と言います。
私は農水産業の再生が被災地復興に重要であると考えています。
東北地方は「日本の食料供給地」と言われ、
古くから農業・漁業といった第一次産業が盛んであり、それが人々の生活基盤を支えていました。
南三陸プロジェクトでは、
復興応援団は農業・漁業支援による被災者雇用拡大を目指しており、
それは私の考える復興プランの構想ととてもマッチしていました。
団に来てから1週間足らずでのプロジェクト参加でしたが、
結論から言うととても有意義なものになりました。
前回のブログに詳しくプロジェクト内容が書かれているので、今回は初めて参加した者としての感想を…
小野花匠園でのトマト栽培のお手伝いがこのプロジェクトの核ですが、
園を経営する小野さんがお話になった内容がとても印象に残りました。
「ボランティアを呼んで農作業の手伝いをしてもらうだけなら、
元々雇用している方に頼んだ方がもちろん仕事は早い。
でもボランティアの皆さんが農作業に参加することで、
小野花匠園のトマトを、南三陸を好きになってもらえれば、何度も南三陸に足を運んでもらえる。
そうなれば地域が活性化していくと思った。」
1日目の夕飯では小野さんを囲んで、様々な話をしました。
ボランティア参加者の復興に対する思いや考え、提案を始め、
小野さんが考える農業のあり方や、雇用の難しさ、農業・漁業を共同運営する難しさなど…
参加者の皆さんにとっても、
中々聞く機会がない現地の人の生の声、質問に対するレスポンスは
強く印象に残るものだったのではないでしょうか。
結局、24時まで語り明かしました。
実際にこのプロジェクトではリピーターの方が既に何名かいらっしゃいます。
「あんなに小さかった自分で埋めた種が、大きな苗に成長していてとても感動した」
私も今まで南三陸町は訪れたことがなかったのですが、
今回小野花匠園で農作業をお手伝いし、
小野さんのご家族と触れあうことにより、南三陸にとても愛着を持ちました。
現地の方々との繋がりができることで、
それまで自分にとって「被災地」というくくりでしかなかった場所が、
第二の故郷のような感覚に変わりますね。
個人的な話にはなりますが、
小野さんのおじいちゃん、宿泊先であるさんさん館のおばあちゃん達の話す方言が、
祖父母の方言(陸前高田)とそっくりなのでとても懐かしい気持ちに浸っていました。
さんさん館の食堂のおばあちゃんに「(方言風に)うめがったぁ」って言ったら喜んでもらえました(笑)
南三陸町は自衛隊が来るのが遅く、
港も地元の方々によってがれき撤去が進められたと話には聞いてはいましたが、
本当に市や町、県によって被災の深刻さ、復興進度が違うと被災地を訪れる度に実感します。
1日目の午前中には、
津波の様子、積み上げ構想、高台移転問題等の南三陸の現状を、
町内をめぐりながら、つなプロ南三陸担当の内野さんに詳しく説明してもらいました。
旧防災庁舎前にはたくさんの千羽鶴や供え物がしてありました。
この建物の取り壊し決定を惜しむ声も聞かれますが、
『南三陸が復興にむけて新たなまちづくり計画を実行し始めた、その第一段階だ』
と捉えることもできるのではないでしょうか。
リピーターの方々はもちろん、今回初めて参加された皆さん(私もですが笑)も、
ぜひ南三陸のファンになって、また収穫時期に南三陸に行きまょう!
まだ参加されたことがない皆さんも
私達、復興応援団と一緒に
被災地に足を運ぶことで中長期的な復興のお手伝いをしてみませんか?