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2012.02.22

海の男

今日は、今週末のリクルート復興支援ツアーの打ち合わせのため、担当スタッフが南三陸町袖浜地区の民宿「下道荘」さんに行ってきました。下道荘は先日2月17日に、この地区の津波被害を受けた民宿としては震災後初めて、営業を再開させました。

今回のリクルート復興支援ツアーは、復興応援団の「養殖業で民宿街再生応援プロジェクト」に組み込まれる形で開催されます。このプロジェクトは、養殖の手伝いをすることで袖浜という地域全体の支援をすること、そして地元宿泊(下道荘)による南三陸の民宿再生の支援をすることを目的にしています。養殖体験を通じて、地域や人と交流をすることで、袖浜地域と南三陸町の海産物のファンになってもらい、長期的な人と人とのつながりをつくっていきます。

今日はツアー当日の作業内容や日程等の確認のため、下道荘のご主人、菅原長弥さんにお会いしました。
さらに、ご自身も養殖業を営んでいる菅原さんの船に乗せていただき海へ。牡蠣やホタテ、ワカメの養殖について説明していただきました。

春のような温かい天気の下、穏やかな袖浜地区の海へ乗り出します。
海面を眺めると、陸から見ていては気づかないほどたくさんの浮きがあることが分かります。
これが、南三陸の漁業を支えてきた、養殖の漁場です。

まずは牡蠣の養殖。
水揚げを予定しているのは今年9月で、
現在はこの地区の「牡蠣部会」を中心に、養殖の漁場作りをすすめているそうです。
ロープや重りを海中に落として漁場を作る漁師のみなさん。
海の男たちの姿は絵になります。

海面に2列に並んだ浮きの下にはロープが延びていて、
そこに牡蠣を結び付けて養殖します。
今回のリクルート復興支援ツアーでは、この養殖場が波に流されないようにするための、土のう作りをお手伝いすることになりました。
これが、その土のうです。養殖場のロープに結び付けられて、海に沈められます。

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続いてはホタテの養殖。
このホタテは、昨年11月に北海道からこの漁場に移されてきたものだそうです。
貝の色が白くなっている部分が、南三陸に来てから成長したところです。
菅原さんは「ホタテは本当に投げる(捨てる)ところがねぇんだ~」と言って、
引き揚げた数個のホタテを食べさせてくれました。
これが絶品!新鮮で、今までに食べたことがないくらい、甘くて美味しいホタテでした。

こちらはワカメの養殖場。
小さな浮きが目印です。
ワカメは海面を漂う1本のロープからぶら下がるような形で養殖されています。
3月4日から水揚げが始まるそうで、すでにかなり大きく成長していました。

写真は1本のワカメを分解したもの。
左のほうにあるひだ状の部分が、おなじみの「めかぶ」です。
めかぶはワカメの一部分だったんですね。
中心を貫く茎の部分は「茎わかめ」とも呼ばれ、松前漬けなどに使われます。
そして、右のほうにあるのが葉の部分。味噌汁に入っている“ワカメ”の部分ですね。
お湯でゆでることできれいな青色になります。

ワカメは成長しすぎると、老化によって葉の部分に穴が空いたり、虫に食べられたりしてしまうそうです。
まさにこれからが収穫の時期です。

再び下道荘に帰ってくると、調理されたワカメとめかぶが…。本当にありがたいことです。
これまた絶品!
どのくらい美味しいかというと…これはもう、一度ご自分で確かめに来てもらう以外にはありません!

復興応援団の養殖業で民宿街再生応援プロジェクトでは、
今後、ワカメや牡蠣の養殖を継続的にお手伝いしていきます。
皆さんぜひご参加ください。

まずは、今週末のリクルート復興支援ツアーに向けて、準備を進めていきます。

(下澤大祐)

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